角川スニーカー文庫『もしも明日、この世界が終わるとしたら』
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終末世界に召喚された主人公が、
世界の現状や生き残ってる人と関わり合い
恋をしていく物語
「さくら、もゆ」「いろセカ」の漆原雪人先生の作品
先生の魅力である生きること、恋することに肯定的で優しい言葉に溢れている物語です
!!!以降ネタバレ注意!!!
『感想』
読み終えて、僕の心臓がバクバクと脈打つのを感じました
(凄い物語を味わえたって気持ち
「素晴らしき恋物語」
- ユーリは本当の英雄である”あの人”の事を想ってて
- 空は幼い時から声を掛け続けて貰ってたユーリの事を想ってて
空の告白が綺麗に実ることは無かったけれど、終わるまで恋し続けるっていう最後の言葉が良かった
でも物語終盤にユーリを探す際に彼女が放送室で待っててくれたって事は、英雄である”あの人”じゃなくて、いま同じ世界に生きている空の事を大切に想っている証だと思う
だからあの告白が実ることは無かったけど空がユーリに恋し続けることで、ユーリ自身が英雄の”あの人”への気持ちを整理できれば空にもまだ可能性があるんじゃないかな……
(頑張れ!空君!!!!
「表紙」
表紙のユーリ、泣いてるじゃん……読み始める前は気づかなかったよ
あと印刷がとても綺麗、イラストの精細な書き込みがわかる
制服も白と黒使い方が上手くて、凄く可愛いらしい
ユーリちゃん銀髪ロングで可愛い、なっがい三つ編みの先にある黒いリボン好き
「ギンちゃん可愛い過ぎる問題」
ケモ耳っ子は正義だ!!!!
ルカがギンにパンをちぎって、あーんして食べさせている姿を想像すると超絶可愛い
絶対にフワフワのお耳がぴょこぴょこしてる
元気で可愛いし、それでいてやるときはやる子(空が列車に乗ろうとした時には付いてきたり)なのでとても好きになれました
ルカギンは正義
「クロースお母さん…」
英雄である”あの子”とユーリの大切な家族であり、二人のお母さん
”あの子”を追って思い出深い三人の家で自殺してしまういところだったり、死んでしまってもなお”あの子”に会いたくて霊になって学園を守ってるところに、彼女の弱さや信念、願いを感じられて良かった
ママ味が深い……
「さくらもゆ、いろセカのエッセンス」
「さくら、もゆ」と「いろセカ」のエッセンスを感じれて、FAVORITEさん・漆原雪人先生ファンとしてとても幸せになれました
『考察』
なぜ英雄である”あの人”は「世界を壊そう」としたんだろうか、ちょっと考える
- 一人で最後の戦いに望んだ事
- 獣の王の根城で息絶えていた事
この二つから獣の王と英雄が、何か深い繋がりがあったんだろうなと推測
戦いの後あの人から笑顔が消えたって事から、余程大切な何か失われた事が分かる
妄想だけど、もし獣の王が元の世界(日本)で好きだった女の子だったなら、世界を滅ぼそうと思う事を理解できる
(召喚魔法を相手側も使えると仮定
英雄であるあの子は無理やり連れてこられた世界で最初は捨てられて、でもクロースに拾われて絶対悪を倒して世界を救おうとしたら、その悪の親玉が好きだった女の子だったら狂っちゃうよね
だから世界は滅ぼすけど自分が拾った命(ユーリ)の事を空に救って欲しいって、かなり傲慢で矛盾している想いを抱えてしまったのじゃないかな……
今後どういう展開にしていくんだろう?
次巻もとても楽しみです!!!!!