物語は心の栄養素

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美女ゲ『美少女万華鏡 -罪と罰の少女-』感想 ~べったりとした愛欲と愛憎が入り交じる、歪んだ家族と兄妹愛の物語~

メガスター『美少女万華鏡 -罪と罰の少女-』タイトル画面
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べったりとした愛欲と愛憎が入り交じる展開。
歪んだ家族兄妹愛の物語。

―私は「あなた」だけのもの。
「あなた」は私だけのもの。

―僕は「お姉ちゃん」のもの。
「お姉ちゃん」は僕のもの。

 

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以降、ネタバレ注意!!!

 

 

※感想は概ねプレイ時の時系列順です。
 誤字や文法間違い、解釈違い等があるかもしれません。
 あくまでも個人的な想いなので、寛大な心でよろしくお願いします。

 

【感想】

『兄妹愛ものはやはり良い…』

兄妹愛は絶対に世間に知られてはいけないもので、隠し通さないといけないから、ずっと心に秘め続ける。
家ではいつも隣りの部屋に大好きな人がいて、それを常に感じてしまうからドキドキする。
でもそのドキドキを知られてはいけないから、自分自身で慰めるしかない。

その結果として、夕摩がウィッグを被った自分をもう一人の自分(夕莉)だと思い込み、鏡に向かって会話しながら自慰しているのが狂ってて良いな…

 

『まともな学園モノだ!』

『呪われし伝説の少女』だと変態教師だったし、『忘れな草永遠の少女』だと狂った妄想みたいなものだし、4タイトル目にして始めて、割とまともな学園モノな気がする。
まあ主人公は兄妹愛しながら、序章して女学園に潜入してるから普通ではないけど…(笑)

読了後追記
前言撤回、やっぱり狂ってました(笑)
保健医の藤堂先生は学生を性的に食い散らかす変体教師で、夕摩が所属した文芸部の部長はその変体と肉体関係持ってるし、もう無茶苦茶だ…(だがそこが良い

 

『逆レイプ』

純粋で女の子みたいな心の持ち主である夕摩が保健医の藤堂先生に犯され、童貞を消失する姿は見てて辛かった…(畜生な藤堂、許さねえ…

読了後追記
夕摩が死ぬほど嫌がってたのは、幼い頃に実の母親に同じことをされていたからだろうな

 

『えちちシーンの夕摩が可愛い』

えちちシーンで女の子側の夕莉が主導権を握って責め立てて、夕摩が可愛らしく喘いだり、夕莉に「おちんちんを気持ち良くして」って懇願する所が良き…

男性じゃなくて、女性側が主導権を持ってるえちちシーン好きだなって感じた(以下のパイズリのシーンでシュンとする夕摩が可愛すぎる

夕摩
「あ、あぁ……お姉ちゃん……お姉ちゃんの、おっぱい……」
知らず知らずのうちに、手がおっぱいに吸い寄せられていく。
夕莉
「めっ……」
その手を叩かれ、睨まれてしまう。
夕莉
「お行儀よくしなきゃ、めっ、よ……」
夕摩
「は、はぁい……」

あと以下の学園でのキスシーンも、夕莉が主導権握ってて、夕摩が恥ずかしがってる姿が最高に可愛いな…

夕摩
「だ、だけどっ……単純にっ……恥ずかしぃ……」
夕莉
「そうかしら? 本当は、誰かに見られたいと思っているのでしょう? そのほうが、興奮するんじゃない?」
夕摩
「そ、そんなわけっ……」
夕莉
「ふふっ……からかったのよ、おバカさん……ちゅっ……そういうところも、かわいいのだけれど」
夕莉は、僕の気持なんかお構いなしに、僕の唇を舐め回し、吸い付いてくる。

読了後追記
この可愛い夕摩君は演技で、夕莉が夕摩に対して「可愛らしい夕摩♡」って思いながら優位的地位に立つことで、告白して貰いやすくするという策略なのか?はたまたこれが夕摩の素なのか?
ある意味ただ、姉に主導権を握られる可愛らしい弟、ってシーンでこんなにも考えさせられるとは驚きだわ…

 

『夕摩の計画』

それは夕莉の心と体、
その全てを夕摩が必要になる様に仕向けること。

夕莉を夕摩がつくった鳥籠に閉じ込めて、その中で夕摩は夕莉を愛でる。
誰にも邪魔できない、邪魔されないように全てをコントロールしたいという夕摩の狂った欲が産んだ計画。

でもこの計画って一見夕莉を操る悪い計画にも思えるけど、一方で純愛なのだとも思う。
なぜかと言うと、この計画は兄妹愛という禁忌を乗り越える(世間に見つからずに二人で幸せになる)という命題に対して、海外逃亡って形でそれを克服するものだから。
確かに夕摩は夕莉を操ってるけど、夕莉はシンガポールで幸せそうに過ごしているのだから、やっぱり純愛だとも思う。

というか二人の純愛という名の共依存とも言えるかな…?

 

『狂った家族関係が織りなす物語が面白い』

血の繋がってない家族も、血の繋がった家族同士でも愛憎が交じり合う。
互いに憎み、軽蔑して、自分自身のべったりとした愛欲を押し付け合うところが最高に狂って面白かったな

【覡家相関図】→:好意→:負の感情

 

『いちかEND』

これはこれで鳥肌物の結末だった…

夕摩がいちかを受け入れ、性交しているところを夕莉に発見されてしまう。
怒り心頭な夕莉から「何で私を愛してくれないの?」という愛の押し付けの様な問いかけで、夕摩は自分の母親からされた逆レイプを思い出す。
その過去の記憶によって夕摩は夕莉を母親と同じように憎み、悠里を線路に突き飛ばし殺してしまう。
そして夕摩は鳥籠の中に入れるモノを失い、代わりにいちかを入れるべく家に呼ぶところで物語を終える。

このENDもなかなかに狂ってて、夕摩は夕莉を大好きなのに一時のいちかを弄ぶ嗜虐心から夕莉に嫌われ殺してしまって、放心状態で夕莉の遺体を眺めるところがヤバかった…(夕摩の目に映った千切れた夕莉の足と血が生々しくてゾクゾクした

あと夕摩が夕莉を殺してすぐに、いちかに獲物を切り替えるシーンのセリフも狂ってて良かったな

獲物は鳥籠の中にいないと、ダメなんだ。

夕摩
「……さあ、作らなくちゃ」
「新しい、鳥籠を……」

 

『物語の時系列まとめ』

物語の流れを整理するために、夕摩関連の情報を時系列にまとめました。

  1. 幼き日々
    ・夕莉と互いに愛情を募らせる
    ・夕香里(母親)が夕摩を性愛に耽ったり独り占めする
    ・夕莉は夕摩を独り占めする夕香里を憎悪
  2. 夕摩入院前
    ・夕莉を手に入れるために、夕香里を殺害して家に火を放つ
    ・礼次郎(父親)が夕摩が火事を見て嗤っているのを見て、精神病として入院させる
  3. 夕摩入院時
    ・夕紀夫(叔父)に夕香里の死を伝える
    ・夕摩は夕香里の墓参り時に夕紀夫を毒殺
    ・夕紀夫に成りきって夕莉と文通(入院を辞めてもらうよう謀る
  4. 夕摩退院後
    ・夕莉から愛しているという言葉を引き出すために日課(計画)を遂行する

 

 

【さいごに】

ここからは雑多に感想を書いていくよ。

夕摩くん可愛いなあ!!!(唐突
久しぶりに女装主人公モノをプレイしましたが、夕摩くんが夕莉に主導権握られるが良かったな。
それと女装は女装でも、夕摩は身も心も女の子っぽいのが新鮮で面白かった。

あとこのシリーズで毎度思うけどこの短いプレイ時間でここまで物語に没入させて、尚且つ無茶苦茶面白いのって凄いな…
個人的には「罪と罰の少女」の欠点ってプレイ時間の短さ意外に何も思いつかないわ…それくらい面白かった。

あとあとえちちシーンのアニメーションのクオリティがどんどん上がってるのも凄いなって感じた。
特に夕莉とバックでシているアニメーションで、夕摩が突くたびにおしりと太股がもわん(語彙力)と揺れているのが肉感を感じて良かった…

 

次に、各キャラクターの感想をば。

『夕莉』
夕摩を愛しているけどそれを表に出すと認めてしまう事になるから、好きや愛してるって言葉をずっと躊躇っているのが可愛かったな…
あと諸々のキスシーンが良かった、学校のトイレの奴の顔アップのCGが時に好き(散々このシリーズの感想で言ってるけど、八宝備仁先生の描く口がヌルってしててえっちくて良い!!!!

『夕摩』
主人公、兼ヒロイン。
狂っているけど、可愛いは正義!(笑)

 

美少女万華鏡シリーズを1、2、3、4とプレイしてきて、狂っている度は本作が一番かなって感じました(二番は2かな?

あと最後に少し脱線ですが、、、
最近Waffleさんの兄妹愛を描く『妹と彼女』をプレイして凄く良かったので、美少女万華鏡でも兄妹愛を描くのか!って興味をそそられながらプレイできて良かったです
(兄妹愛という禁忌に想いを悩ませ続け、これでもかと葛藤し続ける兄妹を見たい方は『妹と彼女』オススメです)

 

 

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